熱帯の都市国家・シンガポール Part2 熱帯の廃線跡RailCollidorを歩く

ホーカーセンターでランチ

ホーカーとは、多種多様な料理屋台が集まった施設。物価が高いと言われるシンガポールにおいて、安く手軽にローカルの味を楽しめる。観光客もシンガポーリアンも集まる場所。

元々路上にあった屋台を衛生面の向上を目的に政府が集約しホーカーセンターが成立した。2020年には、シンガポールのホーカー文化がユネスコの無形文化遺産に登録された。

今回訪問したホーカーは、テロックアヤーにあるラオパサ。MRTダウンタウン線のテロックアヤー駅から5分くらい。

ラオパサは金融街の中心地にあるホーカーセンターで、シンガポールでも一番有名なホーカーの一つではないだろうか。

その名の通り、1824年に植民地時代初期のシンガポールにおけるウォーターフロントの魚市場として建設されたのがルーツ。その後、1894年に現在の場所へ移転し、1991年に現在のようなホーカーセンターとなった。

内部は想像以上に多くの屋台が並んでいて、しかもどれも美味しそうなので2周くらい回って悩んでいた。

結果的にオーソドックスなチキンライスを注文。5.5SGD。単品でもスープ付きだった。

ホーカーは現金払いが基本で、キャッシュレスが浸透しているシンガポールにおいて唯一現金が必要な場所と言っても過言ではない。シンガポールについて現地通貨を用意するときは、どれだけホーカーでご飯を食べるかを基準にすればいいと思う。

使用した食器は、各お店ではなく一括した返却台がある。ハラルとノンハラルの場所があるので間違えないよう。ハラルか否かはお店に表示があるので、ハラルマークのあるお店で買ったものでなければ、ノンハラルの返却台へ返せば良い。

ホーカーの中には、たまにおこぼれを狙った鳩やジャワハッカが乱入してくる。

ジャワハッカというのはムクドリの仲間。日本におけるムクドリがしがちな行動をそのままシンガポールの街の中でやっている。本当にどこにでもいる珍しくない鳥。

旧マレー鉄道の廃線跡で熱帯雨林ウォーク

ホーカーで食事をした後は、再びMRTのダウンタウン線に乗ってKing Albert Park駅へ向かう。

目指すはRailCorridor。熱帯雨林の中の旧マレー鉄道の廃線跡を歩けるトレイルである。

railcorridorとは、2011年に廃線となった旧マレー鉄道の跡地を整備したトレイル。
ジョギングやサイクリングしたり、ピクニックしたり、シンガポーリアンたちの憩いの場になっている。

廃線となった区間は、タンジョンパガーからウッドランズまでの24kmもあるのだが、いいとこ取りで体験するならKing Albert Park駅の近くの旧Bukit Timah駅から、Bukit timah自然保護区を抜けて9 Mile Platformまで歩いてMRT HillView駅に至るおよそ1時間4kmの道のりがおすすめ。

Bukit timah自然保護区では、railcorridorから外れてシンガポール最高峰でもあるBukit Timah Hill(標高163.63メートル)を目指すこともできる。最高峰とは言っても、実は200mの高さを誇るマリーナベイサンズより低い。Bukit timahにはヒヨケザルというかなりレアな珍獣が生息しているらしい。サルの仲間ではなく、皮翼目というグループ。いつかはこちらも探しに行きたい。

駅や鉄橋などは線路が保存されていて、鉄道が走っていた雰囲気が感じられる。

スタンドバイミー感を味わえる。シンガポーリアンのインスタ映えスポットになっていた。

線路がない場所は普通に平坦な歩きやすい道になっている。熱帯の木々は温帯の日本のものとはスケールが違う。日本では1月、真冬だがシンガポールはずっと夏。蝉時雨と多くの鳥たちの鳴き声を聞きながら熱帯雨林を歩いていく。

トレイルの脇の茂みの中は湿地になっていた。夜に来たら蛇やカエルなどの生物も見られるのだろうか。

旧Bukit Timah駅と9 Mile Platformには公衆トイレも整備されていて、水飲み場もある。清潔なシンガポールの水道はそのまま飲むことができるので、ペットボトルが空になったらここで給水できる。

なお自販機は道中ほとんど見かけなかったので、事前に飲み物を用意しておくことをおすすめする。

シンガポールのトレイルは野生動物の宝庫

人々の生活のすぐ裏にある熱帯雨林だが、さすがは熱帯といったところで生物の密度がかなり濃く、遊歩道を歩いているだけなのにさまざまな生物と出会うことができる。
ここで見られた生物を紹介していく。

オジギソウ、子供の頃に育てたことがある方も多いのではないだろうか。本来は南アメリカ原産なので外来植物になる。なぜ葉を閉じてお辞儀をするのかというと、バッタなどの草食昆虫から身を守るためだと言われている。

カノコバトは日本の鳩より小さく尾羽が長い鳩。姿形はほぼ同じで模様が違うチョウショウバトも生息している。

ハクオウチョウだろうか。東南アジアの鳥だが、シンガポールではペットとして持ち込まれたものが脱走して繁殖しているのだとか。

屯しているのはカニクイザル。オナガザルの仲間の中でもマカクと言われるグループのサル。日本に生息しているニホンザルとは近縁種。

ニホンザルと明確に違うのが尻尾の長さ。長いしっぽでバランスを取ったり枝を掴んだり、器用に使い木に登っていた。

シンガポールで出会う生き物でなんだかんだで猿に会うのが一番緊張した。「あ、ニンゲンだ。こわ、関わらんとこ」って離れていってくれる生き物の方が怖くない。

向こうも知性を持っているので、こちらが興味を持って見ていると向こうも寄ってきてしまう。向こうに興味を持たれる前に知らん顔して通り過ぎるのが吉。

シンガポールで一番珍しくない生物の一つといっても過言ではないミズオオトカゲ。マレーオオトカゲともいう。とにかくどこにでもいるので、初めこそこんなに大きなトカゲがいると嬉しくなるのだが、1時間もしないうちに飽きてくる。

臆病な性格なので人間を襲ってくることはないというが、強力な顎と鋭い歯を持っているので何かの手違いで齧られたりしたら大変なことになってしまうので適度な距離感を保って観察する。

あちこちにいるオオトカゲを見ていると”臆病”というより「ニンゲンなんて眼中にありません」くらいの感覚でいる気がする。

人が行き来するトレイルで平然と脱力して寝ている。

スキンクの仲間、写真で見るとニホントカゲに似ているが大きさは二回りくらい大きい。

畳1畳弱くらいの巨大なクワズイモの葉に小さな紐状の物体を見つけた。

歯の裏側を覗いてみるとやはり小さな蛇だった。まだ赤ちゃんなのだろうか。

シンガポールには多種の蛇がいるはずなのだが、3日間の滞在で見られたのはこの子だけだった。

こちらもシンガポールで珍しくない生物、セキショクヤケイ。日本で公園をお散歩していると鳩が地面を突っついているくらいの感覚でそこら辺にいる野鳥。

ニワトリじゃん。と思われるかもしれないが、ニワトリは食肉や卵などを利用する目的で人為的に家禽化されたもので、セキショクヤケイは家禽化される前のベースになっている鳥。アヒルに対するマガモのような関係。

ただし、ニワトリの家禽化の歴史は非常に長く紀元前2000年ごろまで遡れると言われており、現在野生下で生息しているセキショクヤケイもどれだけ家禽ニワトリの遺伝子に汚染されているのかは未知数。

都心の空き地なんかにもいてニワトリのけたたましいあの鳴き声をシンガポールの街に響かせている。

セキショクヤケイは大体ファミリーで行動していて、大体お母ちゃんと一緒に小さなヒヨコがついて歩いている。

バナナリス。日本に外来種として侵入しているタイワンリスの近縁種。鳴き声も似ている。

住宅街の公園などにもいる比較的出会いやすい野生動物だが、すばしっこく動き回る上に警戒心が強いので、写真に収めるのは意外と難しかった。

やっぱりどこにでもいるオオトカゲ。もはや「またコイツか」としか思わなくなった。

オオトカゲは肉食で、昆虫や野鳥、爬虫類から死肉などなんでも食べるのだが、今回出会ったオオトカゲたちは皆一心不乱に地面を掘り続けてミミズを食べていたので、彼らにとってミミズはご馳走なのかもしれない。ちなみにコモドドラゴンに似てると感じる方もいるかもしれないが、別種ではあるがあちらもオオトカゲの仲間。

野生のドリアンだろうか。

9 Mile Platform近くのトラス橋。こちらの方がBukit Timah駅のトラス橋より人が少なかったので写真は撮りやすそう。

Hill View駅までの道のりを無事に歩ききって熱帯雨林ウォーク終了。

このあとは一旦ホテルに戻って、夜のシンガポールの街を歩きに行く。

-確認できた野生生物-

セミ
・Purana Usnani


・セキショクヤケイ Red Junglefowl
・コウライウグイス Black naped oriole
・オニカッコウ Asian Koel
・カノコバト Spotted Dove
・チョウショウバト Zebra Dove
・ジャワハッカ Javan Myna
・シロボシオオゴシキドリ Lineated barbet
・ハクオウチョウ White-crested Laughingthrush

哺乳類
・カニクイザル Crab-eating macaque
・バナナリス Plantain squirrel

爬虫類
・マレーオオトカゲ malayan water monitor

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