今回の弾丸旅行では本州の最果て、山口県と広島県に訪問してきた。
岩国錦帯橋空港は錦帯橋はもちろん、広島県宮島・厳島神社の最寄り空港としてもアピールされていて日帰りでどちらも訪れる事ができる。
先日訪れた琵琶湖の風景。右下あたりがちょうど米原らへんだろうか。
岩国空港は錦帯橋に近い空港
登場したのはANAのジェット機の中では一番小さい機種、B737。
今まで乗った飛行機で一番空いていたかもしれない。横一列誰もいなかった。
岩国錦帯橋空港は米軍基地と滑走路を共用している空港なので撮影・録画は禁止されている。
ローカルな空港だが、岩国駅まで10分ほどで結ぶバスが有る他、広島方面への高速バスが、空港からの乗車に限り錦帯橋で下車ができる。Suicaなどの交通系ICも使えるのがありがたい。
空港・駅からのバスを降りたら直ぐ目の前が錦帯橋という好アクセス。
錦川を架ける木造橋。
現在の橋は2004年に架け替えられたもの。
橋をわたるには往復で310円かかるのだが、ロープウェイと岩国城セットでオトクなセット券970円もある。
錦川とのどかな岩国の町並み。
傾斜が急な部分は階段状、緩やかな部分はスロープ状になっているのだが、景色に見惚れながらあるいていると、その境目につまづいてしまうので、足元もしっかり見ながら歩いて欲しい。
というのも、私はしっかりそこでコケた。
橋から岩国城も見えている。
橋をわたりロープウェイの駅までは吉香公園を抜けていく。
錦川では夏に鵜飼をしているのだが、その鵜の飼育施設が公園内にあり展示されている。
鵜の展示の裏手にはしろへびの館がある。天然記念物の岩国のシロヘビはアオダイショウのアルビノだが、遺伝によって白化が受け継がれているらしい。今回は時間の都合で見学できなかったが、セット券で割引が受けられる施設の一つ。
吉香公園内にあった実験橋。
木でできた錦帯橋を長く持たせるために、13通りの工法や材料を比較し、将来の錦帯橋の架替えに生かす実験を行っている。
使用されている材の半分ほどは「昭和の錦帯橋」の部材が再利用されている。
岩国城
吉香公園を進んでいった先にロープウェイの駅はある。
ロープウェイは15分に1本、所要時間は5分ほど。
山頂駅からの眺め。
山頂駅から岩国城まではルートが2つあったが、もちろん山道の方へ進んだ。
山道とは言っても険しい感じではなく普通に歩ける。
若干階段になっている部分や坂がきつい部分もある。
途中で平坦ルートと交差する部分があるので、山道ルートに来たけどキツかった、、、なんて時でも駅まで引き返すことなくお城まで向かえる。
木々の隙間から覗く錦帯橋。
現在の岩国城は昭和37年(1962年)に建てられた鉄筋コンクリート製の城で、内部は資料館になっている。
本物の岩国城は1608年に完成し、7年後の一国一城令により廃城されているという悲しい歴史がある。
また、再建された場所も当時の天守跡とは少し離れている。
これは、錦帯橋から城の姿をよく見える場所に再建したため。
なので先程の端から見えている岩国城の写真は、あのように見せることを計算して再建されている。
天守最上階からの眺め、霞んでいてわからないが左奥のあたりが先程降り立った岩国空港。
昭和30年代に建てられた建築物という物そのものがもはや珍しいと思うのは私だけではないだろう。
こういうスイッチや、
こういうコンセントを見られる場所もあまり多くは無いのでは無いだろうか。
消火栓も歴史を感じる。
もともと天守があった場所には、旧天守の石垣が復元されている。
帰りは2つあるルートの広い道を歩いた。管理用に車が通るような普通の道。
岩国駅のバスロータリーのベンチは、平成の架け替えで外された錦帯橋の木材を再利用されていた。
このベンチが錦帯橋で使用されていた材。
岩国から広島方面に向けて、JR山陽線に乗り込む。
広島県宮島へ
まず1つここで報告させてもらいたい。
この広島県訪問を持って本州全県制覇を達成した。47都道府県制覇までに残るは九州の数県のみとなった。
岩国から電車に揺られること20分ほどで宮島口駅へつく。
宮島口駅から宮島へは、まずは5分ほど歩いて宮島口桟橋へ向かい、そこからはフェリーに乗り換えて宮島へ向かう。
宮島口駅の駅前交差点には横断歩道はなく、交差点をわたるためだけの地下道がある。
宮島への鉄道の最寄り駅はJRではなく路面電車の広電宮島口駅がフェリー乗り場に直結している。
ちなみに広島から宮島口まではJRを使うと30分ほどだが420円かかる。
対して広島電鉄は1時間15分ほどと倍の時間はかかるが250円で行ける。
※この訪問のあと運賃改定があり一回乗車につき240円となったので、広島駅〜広電宮島口駅までは若干の値下げとなったようだ。
宮島口から宮島までいく船は「JR西日本宮島フェリー」と「松大汽船」の2種類ある。
どちらも料金は同じで交通系ICも使えるのだが、JRの船は日中の宮島行きが大鳥居に近いルートを取っている。
違いと言ったらそれくらいなので、こだわらなければ早く出発する方に乗船で良いだろう。
大鳥居が見えるのは宮島口を出発して進行方向右側になるので、船から大鳥居を見たい方はそちら側を陣取るのが良いだろう。
船から見る大鳥居。宮島口から宮島までの乗船時間は10分ほどの短い船旅。
ちなみに宮島を訪問するには実は宮島訪問税という税金がかかる。一人一回につき100円なのだが、どのように徴収されるかというと、宮島口から船に乗る際に、運賃200円に上乗せされて徴収されている。
徴収された税金は宮島でのゴミ処理やトイレ整備などに当てられるという。
宮島桟橋に到着。松大汽船もJRも同じような形の船。
宮島のフェリー乗り場だが荘厳な雰囲気。
厳島神社といえばの潮が満ちた大鳥居。
干潮時には歩いて鳥居まで行けるようになるのだが、見た目で印象に残るのは満潮時だろう。
参拝料を払って厳島神社へ。
一方通行なのでここには戻ってこない。
随分現代的なお清め。
潮が満ちている時間に訪れたので、海上の朱塗りの姿が見られる。
宮島にしかない海上の能舞台。
境内の海を見ると至るところにふぐが泳いでいる。
ふぐのほか鯛も泳いでいた。おそらくクサフグと思われる。
瀬戸内の澄んだ海と大鳥居。ずっと見てられる癒やしの風景。
宮島といえば鹿も有名。
奈良の鹿は鹿せんべいがあるので観光客に群がっているが、宮島の鹿はあまり人によってこない。
避けているわけでもなく、眼中にないと言った感じでスルーされた。
神社の出口から桟橋方面へ戻る途中にあった、後白河法皇手植えの松。
1174年に参拝した際に植えられたそうだ。歴史を感じるスポット。
スーパー駆け足で回ったので、滞在時間は1時間ほどで宮島を後にした。最低限。最速ペースでの時間で、ゆっくりもみじ饅頭を食べ歩きする時間もないので、時間が取れるのであればもっとゆっくり滞在するのを強くお勧めしたい。
時間をとって滞在して干潮時、満潮時の二つの宮島の表情を見るのもいいかもしれない。
戦争遺産
宮島での滞在時間を極限まで削ったのには理由があり、広島に訪問するにあたって、原爆ドームを一眼見ておきたかった。
宮島口桟橋からすぐの広島電鉄に乗ったので1時間弱かかった。
初めて訪れたはずなのだが、路面電車の中でうとうとしていても、原爆ドームに近づいて来たという雰囲気を感じられた。
内部は補強工事がされており、骨組みが入っている。
核兵器で破壊された建造物を維持する苦労が伺える。
原爆ドームというだけありやはりドーム部分が有名だが、建物の周りに散らばった瓦礫も含めて保存されているというのは知らなかった。
川のほとりの原爆ドーム。
今のこの平和な雰囲気がいつまでも続くことを祈りたい。
原爆ドームは原爆によって破壊された遺構だが、もう一つ訪れたかったのが本川公衆便所という、何も知らないで見ると古びた公衆トイレ。
原爆ドームからは500mほど離れた場所にある。
内部は改修されているのだが、建設年は不明なものの原爆投下前から公衆便所として使われ、原爆の爆風を耐えぬき令和になった今もなお公衆トイレとして現役で活躍し続けている。
このトイレが被爆建造物として認定されたのは実は最近の話で、2015年に米軍の記録映像に写っているのが、この本川公衆便所なのではないかと言われ、調査ののち同年12月広島市によって認定された。
被爆建造物として保存されてきたわけでもなく、あくまで公衆便所として広島のまちを見守り続けた本川公衆便所。これからもその使命を全うして欲しい。
YouTube・旅行先で集める環境音シリーズ
旅行先で集める環境音シリーズ。
錦川を流れるせせらぎと、木造橋を渡る足音。
収録機材
・録音:ZOOM H1essential
・動画:Sony α7ii
・画像:Sony α7ii
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